漢方=安全な薬って本当?!
漢方薬は効果が穏やかだから安全?副作用が少ないから安全?
漢方服用のリスクについて考えてみましょう。
過量投与・重複投与に注意
漢方の素材は生薬。漢方薬は生薬の組み合わせで出来ています。生薬の数種類の組み合わせの為、組み合わせによって、症状は違っても同じ素材を服用していることがあります。
例えば
腰痛で八味地黄丸を服用しているのに手足の先の痺れで牛車腎気丸が処方
八味地黄丸+牛膝・車前子=牛車腎気丸なので過量投与になります。
腰痛で八味地黄丸が処方。軽い尿漏れや頻尿に良いと言われてハルンケアを服用しています。
ハルンケア(OTC)は生薬製剤で由来処方は八味地黄丸です。なので重複投与になります。
コムレケア→芍薬甘草湯 ナイシトール→防風通聖散 も同じものです。
イライラで抑肝散を服用している人に足の攣りで芍薬甘草湯が処方
基本処方は異なりますが、甘草の過量投与です。
甘草の過量投与は特に注意が必要。漢方の7割に配合されています。
→副作用は投与期間・用量依存的に発症。また女性の方が出やすく、低カリウム血症は60歳以上30日投与で出やすいと報告がある為注意。
妊婦と漢方薬
早流産の可能性のある生薬(駆お血剤):トウニン、牡丹皮、ゴシツ、コウカ
早流産の可能性のある生薬(峻下剤):ダイオウ、ボウショウ
妊娠中、副作用が現れやすくなる生薬:ブシ末【初期症状は舌のしびれ、動悸、のぼせ、悪心】
*妊娠中でも服用できる漢方薬もあります
漢方薬を服用する時は、医師・薬剤師にご相談ください。