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食中毒の予防法

 

 

 

 

気温も暖かくなり過ごしやすい季節となりました。

 

しかし、人が快適に過ごせる気温は他の生物にとっても快適な気温になります。


この気温の上昇に伴い、細菌性食中毒の件数が増加していきます。

食中毒の発生件数の20%は家庭で起きているというデータもあります。

家庭での予防をしっかりと行って、辛い症状を未然に回避しましょう。

 

 

家庭でも簡単に出来る食中毒の予防法と代表的な原因菌を食材ごとに紹介します。

 

 

 

 

 

●肉類

原因菌は「カンピロバクター」や「病原性大腸菌」です。

「熱に非常に弱い」ため、通常の加熱(65℃以上で数分)で簡単に死滅します。

 

⇒お肉の調理はしっかり加熱することで予防が出来ます。

 

 

 

 

●魚介類

原因菌は「腸炎ビブリオ」です。

腸炎ビブリオは「真水と熱に弱い」性質の菌です。

 

⇒調理前に食材を真水で洗い、しっかり加熱することで予防できます。

 

 

 

●おにぎり、お弁当

原因菌は「黄色ブドウ球菌」です。

「熱に強い上に毒素を産生するうえ、食塩にも乾燥にも強い」厄介な菌です。

 

⇒人の皮膚や傷口に常在しているので「菌を食材に付着させない工夫」をしましょう。

①おにぎりは素手で握らず、ラップを使用。

②菌の増殖を防ぐため、おかずの水気はしっかり切っておく。

③梅干し・酢・しょうが・スパイス等、殺菌作用のある食材を使用して菌の繁殖を防ぐ

(お弁当に入れる菌の繁殖を防ぐシートも市販されているのでそれで代替も出来ます)

④バランやアルミカップで各おかずに区切りをつける

(もし原因菌が繁殖してしまった時、お弁当全体に菌が繁殖することを防ぐことができます)

⑤生野菜は使用しない

 

 

 

●卵

原因菌は「サルモネラ菌」と「カンピロバクター」です。

「熱に弱い」性質の菌です。

 

⇒卵に記載がある「賞味期限」ですが、

期限が切れたら食べられなくなるわけではありません。

実は、上記の菌の繁殖の恐れがあるため、

卵が「生で安全に食べられる期間」のことを意味しています。

賞味期限が過ぎた場合でも、

数日であればしっかり火を通して調理することで食べることが可能です。

 

 

 

●炭水化物

原因菌は「セレウス菌」です。嘔吐型と下痢型が存在しますが、

日本での中毒報告のほとんどは嘔吐型です。

「熱に非常に強い」ため再加熱しても殺菌できません。

 

⇒チャーハン・ピラフやパスタ・うどん・そば等の作り置きをしない。

10℃を超えると菌の増殖スピードが著しく上昇するので、

どうしても作り置きをする場合、保存は冷蔵庫で行いましょう。

 

 

●缶詰・真空パック食品

原因菌は「ボツリヌス菌」です。

酸素がなくても繁殖します。非常に強い毒を産生しますが、

毒素は「熱に弱い」性質です。

ただし菌自体は熱に強い芽胞という形態になるため、

殺菌には「120°以上で4分間の加熱」が必要になります。

 

※芽胞:菌の外側を複数の厚い膜で覆れた休眠状態のことです。

熱や酸・アルカリに強いだけでなく乾燥にも非常に強い非常に厄介な形態です。

 

⇒食中毒の主な原因は毒素の為、加熱して調理をすれば中毒は予防できます。

缶や袋が膨張、ニオイの変化を感じる缶詰や真空パック食品は必ず廃棄して下さい。

 

 

余談ですが1歳未満の子供にハチミツを与えていけないのもこのボツリヌス菌が原因です。

乳幼児の場合、免疫力が弱く、ハチミツ内で芽胞状態のボツリヌス菌が腸内で増殖し、

毒素を産生して中毒を起こします。

 

日本では1987年に旧厚生省より通達が徹底されていますが、

あまり知られていないアメリカでは、

年に50~70件程度の乳児ボツリヌス中毒が発生しています。

 

 

 

 

 

食事を適切な保管・調理方法でしっかり摂り、健康な生活を心掛けましょう。

 

 

 

 



2015年05月20日気になるカラダに効く話


 
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