春になると凍えるような寒さもすっかりと身をひそめ、
暖かい陽気に誘われ身も心も軽くなったように感じます。
(執筆時点では4月の雪が見られる寒さでしたが)
また春になると変な人が増えるなんてことも・・・・・
この気分の変化、
実は陽気のせいではなく、内臓の影響を受けた結果とも言われています。
東洋医学の基本の五行では、
冬は水(すい)、春は木(もく)に当たります。
ウィキペディア フリー百科事典より(五行思想)
臓器にもこの五行の振り分けがあります。
冬は腎の季節です。
腎はエネルギーの源とされていて、寒い冬には腎が活発に働くとされます。
気温が上がりエネルギーの産生がさほど必要なく、
冬にたまった毒素を分解し代謝を上げていくため、
春は肝の働きが活発になっていきます。
ただし東洋医学でいう肝は、
西洋医学でいう肝臓の働きだけでなく、
自律神経系や新陳代謝の機能を担います。
また全身の「気(エネルギー)」の流れをコントロールして
精神を安定させる他に、内臓の働きを保つ役割もあります。
肝は五行で木(もく)に当たるので、
肝の気は樹木の様に上(頭部)に登っていくことが特徴です。
つまり溜まった肝の気をうまく発散させないと、
イライラ・不安感などの精神活動が不安定になります。
では肝の気が滞ってしまった時はどうしたらいいのでしょうか?
○ストレスの解消をしましょう
⇒肝は他の臓器に比べてストレスに弱いです。
趣味やスポーツ等で発散しましょう。
○夜更かしはせず早寝早起きをしましょう
⇒肝が状態を整えるのは夜の11時~夜中の1時とされています。
睡眠中でこの整える反応が十全に発揮されます。
○春が旬の食べ物を摂取しましょう。
⇒春が旬の食材は苦味や酸味のあるものが多いです。
酸味は肝に血を集めて肝の気の滞りを改善します。
また苦味は肝の血流を活発にします。
旬のものが苦手な場合は別の食材や調味料で酸味や苦味を摂り、
肝の機能を整えましょう。
これからどんどん暖かくなってきます。
適度に体を動かし、健康な生活を心掛けましょう。