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【第11回】紫外線対策
●紫外線って何?
紫外線とは、地球に到達する太陽光線のうち、波長が短くエネルギーの高い光のことです。
太陽光線は、大きく3つにわけて、紫外線、赤外線、可視光線があります。このうち、紫外線の波長は約200nm~380nm(ナノメーター。1mの10億分の1の長さ)、可視光線が380nm~760nm、最も長い赤外線が760nm以上です。可視光線は地上に光を、赤外線は熱を送っています。紫外線は皮膚でビタミンDを合成します。しかし、ビタミンDは冬の弱い太陽光線を浴びるだけで十分合成されることや、食事から摂取することも可能であることを考えると、紫外線はそのエネルギーの高さゆえに、地球上の生命体及ぼす有害な影響の方がクローズアップされざるを得ないようです。
 
ここで紫外線は、さらにUV-A、UV-B、UV-Cの3種類に分けられます。 このうち、UV-Cと呼ばれる最も有害な紫外線は、ほとんどがオゾン層によって吸収されてしまうため、地球上には届きません。
〔太陽光線の波長〕


〔紫外線の種類〕
紫外線の種類 波長(nm) 地上への影響
UV-A 380-320 大気圏でほとんど吸収されずに地表に達する。浴びると肌が黒くなる日焼けをする。
ただし、大量に浴びるとDNAに傷がつき、皮膚の老化を早める。
UV-B 320-280 オゾン層の増減により、地上に到達する量が変動する。浴びると肌が赤くなる日焼け(サンバーン)をする。大量に浴びると免疫力の低下や、皮膚ガンや白内障を引き起こす恐れがある。
UV-C 280-200 オゾン層によりほぼ吸収されてしまうため、地上にはほとんど到達しない。ただし、最も危険で殺菌光線と呼ばれており、免疫力の低下や皮膚ガン、白内障を引き起こす。
 
●紫外線予防対策
UV-Aは太陽が最も高くなる5月に最も多くなります。しかしながら、最も少ない冬の時期においても、UV-Aは2分の1にしかならず、年間を通して紫外線対策をする必要があるようです。また、UV-Bはオゾン量が最も減る8月頃に最も多くなります。
 
紫外線を予防するには、もちろん紫外線に当たらないことが一番です。しかし、生活をする上で、全ての紫外線を避けることは不可能といえるでしょう。食事やサプリメント等でビタミンCを摂取し、紫外線に当たった後の対策をすると同時に、日焼け止め化粧品や日傘、帽子等を活用して根本的に肌に紫外線が当たらないようにする対策をとることが大切でです。
 
●日焼け止め化粧品
日焼け止め化粧品には、UV-Aを吸収してしまうA波吸収剤のt-ブチルメトキシジベンゾイルメタンやB波吸収剤のメトキシケイヒ酸オクチル等を使ったものがあります。これは、紫外線のエネルギーを吸収して熱に化学変化させて放出するものです。また、酸化亜鉛や酸化チタンといった金属の微粒子化合物の粉末を肌に塗ることによって紫外線を肌の上で散乱・反射させるタイプもあります。また、その他に日焼け止め化粧品の耐水性や皮脂対策、乾燥やつっぱり感などの使用感の向上を計るためにスキンケア成分や美白成分などが使われています。日焼け止めは、これらの特性を単独でもしくは組み合わせて紫外線をカットし、肌を紫外線から守っているのです。
 
〔日焼け止めのメカニズム〕
ここで、日焼け止め化粧品を購入する時に、SPFとかPAという言葉を目にするのではないでしょうか?これらは、いずれも紫外線防止効果の指標です。
 
〔紫外線防止効果の指標〕
指標名 正式名称 対象紫外線 概要
SPF Sun Protection Factor UV-B サンバーン防止効果を示す数値。数値が高いほど、効果が高いとみなされる。ただし、塗布量や化粧くずれ等で効果が低下する。
PA Protection Grade of UVA UV-A 即時黒化*を利用したUV-Aの防止効果を示す指標。PA+の+の数が多いほど効果が高いとみなされる(3段階)。
*主にUV-Aにより一時的に皮膚が黒くなる現象
 
なお、日常生活で浴びる紫外線はSPF10やPA+で十分です。アウトドアやマリンスポーツなど屋外に長時間いる場合は、その程度に合わせて、日焼け止めの指数の高いものを選択するとよいでしょう。

美白や老化を予防するためにも、紫外線にはなるべく当たらない方がいいといえます。だからといって屋外のレジャーを控えるのは、少しつまらないですね。日焼け止め化粧品を上手に活用してみませんか。

 



2014年07月23日気になるカラダに効く話

 
【第10回】食中毒を予防しよう!
食中毒は、毎年6月からやや涼しくなる10月までに1つのピークがあります。食中毒菌は私たちの身の回りのあらゆるところに潜み、ちょっとした「不衛生」を狙って感染のすきをうかがっています。安全で楽しい食生活を送るために、食中毒予防について見直してみましょう。
 
●食中毒予防の3原則
  菌を

①つけない ②増やさない ③消滅させる

具体的には、次のようなことに気をつけてみましょう。

①つけない
◇手洗いをせっけんと流水でしっかり行いましょう。
・調理の下準備
・調理前
・食前
・片付け前
・魚や肉を扱う前
・肌や髪を触った後
・鼻をかんだ後
・動物に触った後は必ず手洗いを。
・手洗い後はペーパータオルか清潔なタオルで手を拭く。
 
②増やさない

◇冷凍庫は-15℃以下、冷蔵庫は10℃以下を維持しましょう。
  また、詰めすぎると庫内の温度が上昇しますので、7割を目安にしましょう。
◇自然解凍は避けましょう。

・解凍は冷蔵庫か電子レンジで。
 
◇料理はすぐに食べましょう。
・温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちに。
・後から食べる人の分は密閉して冷蔵庫へ。
 
③消滅させる
◇食品の内部が75℃以上で1分以上、味噌汁やスープの再加熱は沸騰するまで十分加熱しましょう。
・ハンバーグや餃子などは火が通りにくいので特に注意。
・電子レンジでの加熱時も熱の伝わりにくいものは時々かき混ぜて。
・調理前、調理後の食品は、室温に長く放置しない。
 
〈手洗い方法〉
石けんをつけ、手指の各部分を丁寧にこすり洗い、ねじり洗いしまし う。十分な流水で石けんを洗い流した後、清潔なタオルやペーパータオルでよく拭き取りましょう。

 



2014年07月23日気になるカラダに効く話

 
【第9回】家庭の救急箱見直してみませんか?
                
けがの際の応急手当や夜間の急病など、いざという時に頼りになるのが救急箱にある家庭用常備薬です。また今回の東日本大震災を機に、突然の災害で被るけがや病気にどう備えるか改めて考えた人も多いでしょう。
災害が起きると、当然、自宅近くの医療機関も被災し患者の受け入れは限られ、治療は症状の重い人が優先されることになるでしょう。

非常時に必要な医薬品や衛生用品の備えを始めてみてはどうでしょうか?
家庭の救急箱は、急を要さないけがや、発熱時のために常備しておく市販薬、ふだんから服用している薬、ガーゼや包帯などの衛生用品が中心となります。また、生活環境、家族構成、年齢や持病の種類、家族がかかり易い病気の傾向などにより必要とする薬が変わってきます。
子供さんのいる家庭では、けがのための消毒薬や急な発熱のための解熱薬など、老人のいる家庭では老人に多く使われるような薬が必要となります。

家庭用常備薬は、家族の年齢や体質にあった薬を薬剤師に相談して揃えるか、何時も使い慣れた薬を備えておくことをお勧めします。

それぞれのご家庭でどのような薬が必要か、話し合ってチェックしてみましょう。

 




 
また常備薬は小さい包装単位のものを選び、衛生的な容器に入れて高温、多湿を避けて保管しましょう。
ただし、湿布薬は他の薬と一緒に保管しておくと臭いが移ることがあるので 別に保管することをお勧めします。 薬の箱などに書いてある有効期限や使用期限は未開封でかつ適正な保存状態でのものです。開封したら使用開始日を容器に直接書いておきましょう。それらを年に一度はチェックし、期限が切れているものや開封して長期間(薬によって異なりますが目安として1年位)経っているもの、外観が変化しているものは処分し、新しいものに取り替えておきましょう。また、薬の箱や注意書きは捨てずに薬と一緒に保管しておくことも大切です。

 



2014年07月23日気になるカラダに効く話


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